虹の国 南アフリカのワイン
      
       「タンディ」誕生のストーリー

 南アフリカ、ケープタウン郊外のエルジン地区に、祖父の代から受け継いだ果樹園を経営する元脳外科医の白人、ポール・クルーバー氏がワイン造りを始めたのは1988年のことでした。  ワイン造りも軌道に乗り、味や品質が評価され始めた頃、アパルトヘイト政策が廃止、1994年にはマンデラ政権が誕生し、大きな転機が訪れました。治安の悪化などを恐れて国外に移住する白人も多い中、クルーバー氏は南アフリカで生まれた南アフリカ人として国に残り、人種間の壁を越えて新しい国づくりに貢献しようと考えました。

 クルーバー氏は、所有する果樹園やワイナリーの労働者、地域住民達に、生活向上のための共同体作りを呼びかけました。そこで誕生したのが「タンディ・プロジェクト」です。

 「タンディ」とは、アフリカ系コーサ人の言葉で「愛」を意味します。「タンディ・プロジェクト」とは、農園管理・ワイン醸造責任者、マーケテイングスタッフ、プロジェクトの運営管理などに、アパルトヘイト時代に埋もれていた黒人達を登用することで、その才能や人材を掘り起こし、育てることを目的としています。そして彼らのオリジナルブランドのワインを生産・販売し、その利益で労働者や地域住民の生活環境を改善していこうというものです。

 1998年に誕生したタンディワインのラベルには、母親が子供を抱いている絵がデザインされています。それは母親が愛情を持って子供を育てるように、このワインを大事にを育てていきたいという、プロジェクト参加者全員の想いが表されています。

 人々の「愛」が一杯詰まったタンディワインは、最近国際的なワイン品評会でも高く評価されています。そして何よりこのワインを造っている人々が、自分達の仕事に自信と誇りを持つようになりました

THANDI
 chardonnay 1999


タンディ
 シャルドネ99

\1,800
<白・ややコクある辛口>
「タンディ」とは、南アフリカ共和国のアフリカ系コーサ人の言葉で「愛」を意味します。南アフリカケープタウンで最も涼しいエルジン地区で栽培される上質のブドウを使用し、ワイン造りの全ての行程を丁寧な手作業で行っています。 コクがあり、バランスのとれたフルーティーな辛口ワイン。 レモンの香りと柑橘系のハシバミの実の味を感じる白ワインです。 しっかりとバランスのとれた奥深い味わいが楽しめます。 樽熟成はフレンチ・オークで8ヶ月。
 ●生ハムやシーフード、クリームソース料理によく合います
1999年 ロンドン・インターナショナルワインチャレンジ大会 銅賞
2000年 ベルギーのモンディアル・ドゥ・ヴァン大会 銀賞 その他、受賞歴多数
THANDI
cabernet sauvignon1997

タンディ
カベルネ・ソーヴィニョン97

\1,800
<赤・ミディ>
売切れました
南アフリカの赤ワインの産地として最も有名なステレンボッシュで栽培される上質のブドウを使用しています。樽熟成は12ヶ月。チェリーの香りと滑らかな舌ざわり。タンニン、コクもしっかりしており、余韻も長く楽しめます。
 ●牛肉やシチュー料理によく合います
2000年 南アフリカヴァリタス大会 銀賞

伝えたい感動-「ニュービギニングス」 誕生のストーリー

南アフリカ、ケープタウンに程近いパールに、白人の弁護士アラン・ネルソン氏が、子供の頃からの夢であった葡萄畑とワイナリーを購入し、「ネルソンズ・クリーク」を開いたのは、アパルトヘイト政策も終焉に近づいた1988年のことでした。倒産した農家から購入した葡萄畑は荒廃し、そこに住む黒人労働者たちは、死んだような目をしていたそうです。

 ネルソン氏は、ここですばらしいワインを造る夢を実現する為、当時この国で行なわれていた「ドップシステム」(労働者への賃金をワインで支払う習慣)を廃止しました。そして黒人労働者たちに提案します。それは「みんなが作ったワインで地域の品評会の賞をとることが出来たら何かプレゼントをしよう。」というものでした。

 白人の管理担当者を持たず、黒人労働者たちの自主管理に任せた畑から生まれた「ネルソンズ・クリーク」のワインは、それから数年後の1994年から3年連続で、見事品評会で金賞を授賞しました。

 そして、1997年、ネルソン氏は、約束のプレゼントとして彼の労働者16人に9ヘクタールの葡萄畑を分け与えました。労働者たちはその土地を「クレイン・ビギン」(小さな始まり)と名づけ、のちに「ニュービギニングス」(新しい始まり)という協同組合を設立し、自分たちのワインを造り始めました。

 そして翌年、遂に南アフリカ史上初の黒人生産ワインが誕生し、海外にも輸出されるようになりました。「このワインが売れたお陰で収入も上がり、家具も買えた。しかし、それ以上に自分の仕事に自信と誇りを持つようになった」と話す彼ら。この「希望」と「自由」がいっぱい詰まった彼らのワインの誕生ストーリーは、きっとこのワインを一層味わい深いものにしてくれることでしょう。

NEW BEGINNINGS 
classic dry white


ニュービギニングス 
クラシック・ドライレッド

\1,480
赤・ライト〜ミディ
売切れました
 サンソー68%、カルベネ32%のブレンド。
 渋みのないさっぱりとした軽い飲み心地。
 このワインのメルローがあの漫画「新ソムリエ・瞬のワイン」
(集英社:第1巻8話)に載りました

 ●ピザ・パスタ・鶏肉料理によく合います
NEW BEGINNINGS 
pinotage1998


ニュービギニングス 
ピノタージュ98
\1,580
<赤・ミディ>

売切れました
白人オーナーとの「南アフリカで優勝するワインを造ろう!」という約束を果 たして生まれた南アフリカ史上初の黒人生産ワイン。
ピノノワールとサンソーを交配させた南アフリカ生まれの品種。ブドウの収穫はひとつひとつ手摘みで行われ、樽熟成はステンレスタンクで3ヶ月です。とってもフルーティで程良いタンニンが味わえるバランスのとれたワインです(やや辛口)。
    ◆私からの一言◆

 みなさんは、「え〜アフリカでもワインが造れるのん?」と思われたのではないでしょうか。地中海に面した北部のアフリカでは,太陽がいっぱいのため、結構濃いワインが出来ますので、ボルドーとかブルゴーニュのブレンド用に使われたりします。みなさん、そういったワインに引っかかないようにしてください。アルジェリアとかモロッコのが使われることがあるそうです。
  
  また、アフリカの南端の希望峰の辺り、いわゆる南アフリカでは、昔から白人が住んでいますので、ワイン造りも盛んで、最近では結構良いワインも産出されています。今回紹介しましたワインはその範疇のワインで黒人の生活向上のためにも、一度試してみて下さい。あっと驚くかもしれません。

    実は、この度の南アフリカのワインの輸入元の方(三宅さん)が、当店を訪れた時、びっくりしたんです。というのは、顔を見た時日本人でないと。え〜アフリカの人?アフリカの人が直接ワインを売りに来たのかな〜? その方が、日本語を話し始めて、またまたびっくり。
 うそみたいな話ですが、ほんと〜です。
 平岡ママにも聞いてみてください。

  なんでも、南アフリカに3年住んでいて、やっとこのワインを輸入できたそうです。

↑南アフリカワインを
輸入している会社の
三宅さんです。実物と
そっくりのイラストです



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